登録情報
【監修】日本歯科医学会
■A4判 ■オールカラー ■96頁 ■2015年2月
内容
より分かりやすく、より読みやすく8 年ぶりに全面改訂。患者を守る、医院を守るための院内感染対策に取り組むすべての歯科医院に必携の書。
■平成23−25 年度厚生労働省「歯科保健医療情報収集等事業」で、一般歯科診療時の院内感染に係る指針作成に携わった先生方が中心となり、一般歯科医院で具現化できる最大限の対応を紹介。
■平成19 年4 月1 日改正の医療法で示された、年2回程度定期的に開催するほか、必要に応じて開催が求められている「従業員に対する院内感染対策のための研修」のテキストとして最適。
■エビデンスレベルの高いものを基本とし、一般歯科医院における感染対策の実践について、写真、図表を多用して解説。手順や注意すべきポイントが理解できる。また、HBV、HCV からHIV まで、曝露事故発生直後の対応からその後の対処法までをわかりやすく表でまとめた。
目次
1 一般歯科医院における院内感染対策の基本事項
1 院内感染の定義と院内感染対策の基本的な考え方
1)院内感染で注意すべき病原体
2)院内感染が生じる状況
3)対策の基本
2 エビデンスに基づいた院内感染対策
1)EBM(Evidence Based Medicine)
2)診療ガイドラインと診療マニュアル
3)推奨グレードとエビデンスレベル
3 標準予防策 スタンダードプレコーション(Standard Precautions;SP)
4 用語
2 医療施設における院内感染対策で重要な薬剤耐性菌
1 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
1)特徴
2)検出頻度
3)感染経路および対策
4)薬剤感受性
5)診断
6)治療
2 バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)
3 ESBL 産生菌
1)特徴
2)検出頻度と感染パターン
3)治療
4 多剤耐性緑膿菌
1)特徴
2)薬剤耐性の機序と耐性菌の検出頻度
3)感染経路
4)病態
5)治療
6)対策
5 多剤耐性結核菌
1)特徴
2)院内感染予防対策
6 セラチア、アシネトバクター、セパシア
1)セラチア
2)アシネトバクター
3)セパシア
3一般歯科医院における環境整備
1 空気感染(飛沫感染)
1)治療前の感染予防
2)感染飛沫拡散の制御
2 レーザー/エレクトロサージェリーの飛沫粉塵や術中発生の煙
3 ユニット関連の表面
4 ハウスキーピング表面(床、壁、カーテン、シンクなど)
1)患者ケア区域
2)患者ケア区域以外(待合室など)
4 歯科用ユニット給水系
1 歯科用ユニット給水系の細菌汚染について
1)わが国の水質基準
2)歯科用ユニットから患者の口腔内に注水される部位
3)歯科用ユニット給水系の細菌の存在
2 歯科用ユニット給水系の院内感染対策について
3 歯科用ユニット上で実施する外科手術などにおける術野への注水時の注意
5 チェアサイドにおける術者と患者対応
1 手指の消毒および手袋の装着
1)手洗いと手指消毒
2)手指の乾燥と手荒れの保護
3)処置時の手袋使用
2 マスク・ゴーグル・キャップの装着
1)個人防護用具の選択と装着
3 診療衣・ガウンなどの取り扱い
6 一般歯科治療(保存・補綴・口腔外科)領域における使用器械・器具
1 一般歯科治療における使用器械・器具
1)歯科用ユニットから取り外し可能な器械・器具の滅菌
2)耐熱性のある器械・器具の滅菌
3)ディスポーザブル製品の使用
4)口腔内に直接触れない器具の消毒
5)耐熱性のない器具の滅菌
2 医療用廃棄物処理
1)医療用廃棄物の分類
2)感染性廃棄物
3)医療用廃棄物の梱包と表示、保管場所
7 技工物
1 はじめに
2 技工物の感染リスク
3 技工物に対する感染対策
1)診療室から技工室
2)技工室から診療室
3)診療室・技工室における環境面での感染対策
4)診療室と技工室間の連絡
8 画像診断
1 画像診断における感染対策
1)エックス線検査前の対策
2)エックス線検査時の対策
3)エックス線検査後の対策
9 消毒薬の選定
1 消毒薬の基本
1)消毒薬に影響を与える因子
2)スポルディング分類
3)消毒薬の抗菌スペクトラム
2 器械・器具の消毒、環境表面の消毒、生体に使用する消毒薬
1)器械・器具の消毒
2)環境表面の消毒
3)生体に使用する消毒薬
10 体液曝露事故に対する院内感染対策
1 体液曝露とは
2 体液曝露事故を防ぐための一般的ルール
1)処置や作業を行う際の環境整備
2)作業時の手袋の着用
3)採血や処置時の鋭利物の取り扱い
4)歯科用局所麻酔薬シリンジの注射針のリキャップの禁止
5)使用後の注射針、メス刃、縫合針などの廃棄
6)個人防護用具を必要に応じて活用
7)鋭利な歯科用器具の取り扱い
8)エピネットへの報告
3 針刺し・切創発生時の対応
1)対象感染症
2)体液曝露事故発生時の対応
4 病原体別対応策
1)針刺しや切創などによる体液媒介病原体の感染率(発生確率)
2)各血液媒介感染症への対応
索引